ウェディングドレスの発祥と歴史

結婚式をすることになったとき、ウェディングドレスにするか白無垢にするか真っ先に悩むところですよね。このウェディングドレス、今でこそ白ですが、昔はそうではなかったそうです。もともとウェディングドレスはローマ時代に現れたものと言われています。ローマはもともと多神教でしたが、帝政ローマ時代にキリスト教が入り込んで来ました。

すると教会で婚礼を挙げることになりますから、儀式用の衣装を着ることになり、この衣装がウェディングドレスの元祖と言われています。結婚のために新しく衣装を作るのですから、貴族や富豪に限られたものだったのではないでしょうか。中世のウェディングドレスは黒でした。イギリス王室に関する書物を読んだとき、スペインから輿入れしたキャサリン・オブ・アラゴン王妃は黒のドレスに金色の刺繍を施していたと記してありました。このとき、ウェディングドレスは何色でもよかったんだな、と私は思ったのですが、あとで調べてみたところ、当時は宗教上、黒がウェディングドレスの色だったそうです。今の日本では黒のドレスなんてお色直しならまだ許されますが、ウェディングドレスとしてはNGですよね。日本では黒はどうしても喪を示す色と考えられますから。

でも、黒の絹に金色の刺繍だなんて、ちょっとうっとりしてしまいます。今のようにウェディングドレス=白のイメージを作ったのは、イギリスのヴィクトリア女王の時代と言われています。女王自身、白のウェディングドレスでした。当時は花嫁は純潔であることが良し、とされていて、それを表す白色が定着しやすかったのでしょう。また、白は何色にも染まることから、夫となる人の色に染まるというロマンティックな意味合いも含んでいました。これは白無垢にも言われることですよね。それから、ウェディングドレスは当時は一生に一度しか着ないものでしたから、式が終わったらもう使わない、なんてことになっていました。裕福な貴族なら何着でもドレスを作れますが、そうでない場合はもったいないです。しかしドレスが白なら染め直して着られるので、無駄にせずにすむという実用的な考え方もあったのでしょうね。日本ではずっと白無垢がメインで、ウェディングドレスそのものが入って来たのは欧米文化の流入と同時期です。それでも婚礼衣装はまだ白無垢が普通でした。逆転したのは白無垢よりもウェディングドレスのほうが安く購入できるようになってからのことです。今ではむしろ、白のウェディングドレスが花嫁の定番です。